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2026.02.11
こんにちは。皮膚科担当の奥村真央です。
今回は、忙しい毎日の中で自分のことを後回しにしてきた、私自身の経験について書いてみようと思います。
子どもが3人いるのですが、特に一人目育児の時には目を離せない毎日で、実測1分で髪と顔と体を洗っていた時期もあります。
子どもの保湿は欠かさないのに、自分のスキンケアはできないまま寝落ち…なんて日も数え切れません。
「ママは毎日必死だから、この見た目でも仕方ないよね」と思いながらも、ふと鏡で疲れた自分の顔を見て少し凹む…
もし、同じような経験をしている方がいたら…毎日過ごすだけでもすごいことです。今、余裕がなければ美容なんてしなくていいと思います。そういう時だってあります。
でも、毎日頑張っているのに、鏡の中の自分を見て少し落ち込んでしまうのは、やっぱり辛い。
「やってみようかな」と思ったときは、皮膚科で相談するという選択肢があります。
ただし、私も現在そうですが、妊娠中や授乳中は、できない美容施術が多いのも事実です。
それは赤ちゃんとお母さんを守るため。
少し医療の話をしますと、妊娠中・授乳中は、胎盤や母乳を通して赤ちゃんに影響が及ぶ可能性があります。
一方、美容医療の多くは命に関わる治療ではありません。
そのため、安全性が十分に確認できていないものや、データが限られているものについては、「行わない」という判断が基本になります。
特に妊娠中は、スキンケアが中心になります。
せっかくやる気なのに結局スキンケアか…という気持ちになるかもしれません。でも、スキンケアも美容皮膚科領域では非常に重要な要素です。
その中で、妊婦さんに特に注意してほしい成分のひとつがレチノイド(ビタミンA誘導体)です。
レチノイドはにきび治療やエイジングケアに広く使われますが、胎児発生に関与する生理作用があるため、妊娠中は慎重な扱いが必要とされています。
トレチノイン、アダパレン、タザロテン、イソトレチノインなどは、妊娠中は使用を避けるべきとされています。
British Journal of Dermatology(2015)の報告でも、妊娠中の外用レチノイド曝露で重大な先天異常リスクの増加は示されなかった一方で、妊娠中の使用を正当化できる十分なデータはないと結論づけられています。
また、化粧品に含まれるレチノールは作用が比較的マイルドですが、高濃度製品は妊娠中に使用できないのが現状です。
妊娠中は、攻める美容ではなく、肌の土台を整える時期。
紫外線対策、乾燥を防ぐこと、炎症を起こさないこと。この積み重ねは、将来本格的なケアを始めるときの土台になります。
そして何より、「今は美容どころじゃない!」という時期も十分に尊重されるべき時間だと思っています。
私自身も今出来る美容医療から取り入れて、「肌育」を進めよう思います🌼
また妊娠中、授乳中にできるスキンケアについてもHPでまとめたいと思います。