2025.12.09
副院長紹介①大府市で皮膚科医として歩み始めるまで
はじめまして。
副院長の奥村真央 です。
この度、大府市共西町に夫婦で内科・皮膚科クリニックを開業することになりました。
クリニック予定地の隣には共和西小学校があり、放課後に元気に遊ぶお子さんや、ご家族で歩く姿をよく見かけます。そんな、笑顔があふれる優しい雰囲気のこの地域で開業できることを、本当に嬉しく思っています。
院長自己紹介ほどのボリュームは無いかもしれませんが、せっかくですので私も全3回にわけて自己紹介をさせていただきます。お付き合いいただけると嬉しいです。
◆ 医師としての第一歩と、教えていただいたこと
名古屋市立大学医学部を卒業後、安城更生病院で医師としての生活が始まりました。
慣れないことばかりで、当時は不安より“必死さ”の方が強かった気がします。
それでも、周りの先輩方に支えてもらいながら目の前の患者さんと向き合った日々は、
今の私の土台になっています。
◆ 大学病院で感じたこと
名古屋大学医学部附属病院では、皮膚科の中でも各専門分野のエキスパートの先生方から最先端の診療についてたくさんのことを学びました。
他院で治らなかった皮膚症状に対し、必要な検査を組み合わせて確定診断に導く経験や、聞いたことのない病名が多数飛び交うカンファランスは大変勉強になりました。
教科書のどの病気にも当てはまらない症状の患者さんも少なくありません。カンファレンスで議論しながら診断に至った症例は、世界で初めて報告され得るものだということも学びました。
新しい薬(生物学的製剤)を使った治療にも挑戦させてもらい、
皮膚科の幅の広さに驚かされる毎日でした。
◆ 総合病院での学び
豊橋市民病院では、熱傷や重い感染症など、急を要する患者さんの診療も担当していました。
正直に言うと、「怖い」と思う場面もたくさんありました。
それでも、同僚やスタッフの方々に支えられながら、
「必要な診療を、早く・正しく」行う姿勢を教えていただき、皮膚科の救急疾患を担う医師としての責任感が養われました。
手術手技の基礎をみっちり教わった場所でもありました。
名鉄病院では、地域のかかりつけ医として、日常的な皮膚トラブルに悩む方々の診療を担当しました。
同じ症状に見えても背景は人それぞれ。
「正しく病気の診断・治療をする」を重視しがちだった私に、
“患者さんを診ること” の大切さを改めて教えていただいた期間です。
ベテラン看護師さんから、巻き爪やタコ・ウオノメ処置、フットケア、とこずれ処置のコツや患者さんとのコミュニケーションを学べたことも貴重な機会でした。
次回は、皮膚腫瘍(皮膚がん)診療との出会いと、
そこから学んだ想いについてお話しします。
少し重いテーマかもしれませんが、私の皮膚科人生に深く関わる大切な経験です。
よかったら続きをお読みいただけると嬉しいです。