2025.12.03
院長自己紹介④
みなさんこんにちは.クリニックの柱も建ち,建物らしくなってきました.今日で自己紹介最終回です.
2024年4月より,名古屋市立大学医学部附属東部医療センターで新たに感染症内科を立ち上げることになり,診療体制の整備を進めてきました.各診療科の先生方から感染症に関する相談を受けたり,血液培養(血液中に細菌が存在するかを調べる検査)が陽性となった患者さんの診療に携わったりと,少しずつ業務を広げていきました.あわせて,院内感染対策マニュアルをはじめとした感染症関連のマニュアルの見直しも担当し,より安全で質の高い医療提供を目指して取り組んできました。
第二種感染症指定医療機関でもあるため,新型インフルエンザ患者受け入れ訓練を行ったり,実際に鳥インフルエンザ疑似症の患者さんを診察したりと,行政との連携も含めた幅広い活動も経験しました.患者数は多くありませんが,輸入感染症(マラリアなど)や寄生虫感染症の診療も引き続き行い,専門性を活かした医療に取り組んでいます.2025年4月からは予防接種外来を開設し,がん患者さんや免疫不全のある方,妊婦さんなど,感染症に対する防御が特に重要な患者さんを中心にワクチン接種を行っています.
さて,感染症内科は“doctor’s doctor”として他科の先生方をサポートする役割を担うことが多い診療科です.診療体制の関係もあり,多くの患者さんを主治医として継続的に診る機会は必ずしも多くありません.呼吸器内科で主治医として多くの患者さんと向き合っていた頃は確かに大変でしたが,それ以上に大きなやりがいがありました.ここ1年ほどはその日々がとても懐かしく感じられるようになりました.一人ひとりの患者さんの病態を丁寧に考え,主治医として最適な治療方針を責任をもって選ぶ――その積み重ねこそが,自分にとって最も大切にしたい仕事だと改めて実感しました.そして,より「患者さんに寄り添う医療」を実現すべく,開業を決めたのでした.